2016年はインバウンド活況の一年となりました。訪日観光客数は合計で1973万人になり、外国人観光客が日本で消費した金額が合計で3兆4771億円と日本の観光ビジネスが大きく成長した年でもありました。.
しかし、ここまで外国人観光客が増加するとは誰も予想しておらず、都市圏の宿泊施設では常に満室状態が続き、泊まれない観光客が続出しました。
その需要をうまく取り入れたのが「民泊」でした。一般の家を観光客に宿泊させ、料金を取るシステムが外国人観光客の需要とマッチしたのです。
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目次
これからの日本の宿泊事情と傾向
インバウンド需要により大きく変化した日本の宿泊事情。2016年以降はどういった変化を遂げていくのでしょうか。
観光庁から発表された2015年の宿泊者数についてのデータを見ながら、今後の外国人観光客の動向を探っていきたいと思います。
今後も順調に増え続ける外国人宿泊者
2015年(平成27年)の外国人の宿泊者数が「6637万人」と昨年と比べて「2155万人(48.1%)」と大幅に増加しました。
これは想定外の増え方で、各都市圏の宿泊施設がパンクしたのも無理ありません。
これからは都市圏よりも地方に観光客が集まる傾向
大幅に増えた外国人宿泊者、それでは彼らは日本のどこに宿泊したのでしょうか。
こちらは2015年の都市圏と地方の外国人宿泊者データです。
やはり人気の三大都市圏(下記参照)が最も多く「4118万人」と「1211万人(41.6%)」も増加しました。
それ以上に目を引くのは、地方部の増加傾向です。昨年に比べて「944万人(59.9%)」も増加、増加傾向は都市圏よりも大きく今後も増加が期待できる数値となりました。
そんな地方でも前年比で2倍以上の増加となった県は「静岡県」、「佐賀県」、「茨城県」、「三重県」、「滋賀県」でした。各県のインバウンド対策の努力が、そのまま宿泊者数の増加に繋がったと見てよいと思います。
※三大都市圏とは「東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、大阪、京都、兵庫」の8都府県のこと
地方部とは上記の8都府県以外の道県のこと
外国人宿泊者数を大きく占める中華圏
それでは外国人宿泊者を国別で見てみましょう。
一番多い外国人宿泊者はやはり中国人がダントツです。
国籍 | 宿泊者数(2015年) | 割合(%) |
中国 | 1646万人 | 26.9% |
台湾 | 1071万人 | 17.5% |
韓国 | 680万人 | 11.1% |
香港 | 491万人 | 8.0% |
アメリカ | 387万人 | 6.3% |
表を見ると中華圏(中国・台湾・香港)の割合がとても大きいことがわかります。中華圏だけで全体の「52.4%」を占めています。
ビジネスホテル・シティホテルの稼働率が圧倒的
それでは外国人宿泊者がどのような宿泊施設を利用したのかを見てみましょう。
都市圏の宿泊施設の稼働率が「60%以上」となっています。
特に東京・千葉・愛知・京都・大阪の稼働率が「70%」以上
神奈川・埼玉・広島・福岡が「65%」以上の稼働率となっています。
今後の外国人観光客対策と傾向
上記の外国人宿泊者数のデータを元に、これからの外国人観光客の動向を予測してみたいと思います。
外国人観光客は個人旅行者が増え、地方に広がっていく
爆買いなどで有名な中国人観光客。団体客がほとんどだと思っている方が大勢いらっしゃると思いますが、それは過去の話です。
2年前までは団体客と個人旅行者の割合が「6:4」でしたが、現在では逆転して「4:6」となっていて個人旅行者の方が多くなっています。
1億人の富裕層がいると言われる中国人。一度日本に訪れたことがある観光客はリピーターとなり、今後、都市部よりも地方へと向かっているのがデータからも見て取れます。
特に昨年、昨対比2倍以上の観光客を集めた「静岡県」、「佐賀県」、「茨城県」、「三重県」、「滋賀県」は今後も盛り上がっていくことでしょう。
地方部のインバウンド対策がキーポイント
都市部ではずいぶんとインバウンド対策が進み、町中の標識や店内のPOPが外国語で書かれるようになりましたが、地方部ではまだまだインバウンド対策が進んでいるとはいえない状況が続いています。
特に外国人観光客の半数以上を占める中華圏(中国・台湾・香港)の観光客を取り込むために、施設内や店内の中国語表記は欠かせません。
当サイトでは無料で中国語POPがダウンロードでき、各業種別に中国語会話(音声付)を用意していますので、ぜひインバウンド対策として活用してください。